13 視覚障がい者のための補装具・日常生活用具の例 1.視覚障がい者用の補装具 (1)視覚障害者安全つえ(白杖) ●用具の解説  障害物を探知するために使用するもので、シャフトを白色又は黄色に塗装若しくは加工したもので、普通用、携帯用、身体支持用に分類される。 [普通用]携帯用、身体支持併用以外のもの [携帯用]折りたたみ又はスライド等により鞄等に収納して持ち運びができるもの [身体支持併用]1本の脚部と1つの握り部からなり、前腕支持部がないもので、身体の支持やバランス保持の目的を含むもの 【白杖の選び方】 ●一本杖(直杖)と折りたたみ杖  一本杖は折りたたみ杖のようなつなぎ目がないため、路面情報などの伝導性、耐久性に優れています。折りたたみ杖は、つなぎ目の部分と、一本につなぐためのゴム紐がある分、一本杖より重くなりますが、使わないときはたたんでバッグに入れておけるなど、携帯性に優れています。 *一本杖 商品例:セガワケーン(直杖)スタンダード ※非課税品 *折りたたみ杖 商品例:セガワケーン(折りたたみ)スタンダード ※非課税品 ●シンボルケーン  視覚に障害のあることを周りに知らせる機能に重点を置いて作られた白杖を、とくにシンボルケーンと呼んでいます。シンボルケーンは携帯性を重視し、軽く、細く作られています。「探査機」「緩衝器」としても使えますが、通常の白杖と比べると耐久性、操作性などの点において劣ります。  *シンボルケーン 商品例:セガワスリムケーン(折りたたみ)スタンダード ※非課税品  ●白杖の長さ  一人で歩くことを目的にした時の白杖の長さは、直立させた時に地面から脇の下までの長さ、または身長マイナス40cmの長さを目安とするのが一般的です。この目安の長さが同じ人同士でも、腕の長さ、脚の長さ、歩幅、歩く速さなどが違えば白杖の長さは違ってきます。  白杖の種類にかかわらず、白杖をシンボルとして使う場合は、上記の目安より10から20cmくらい短くてもよいでしょう。 ●白いサポートケーン  視覚障害者の中には、高齢であることや運動機能障害を有するなどの理由から、身体を支えるための杖、サポートケーンが必要になる人もいます。その際、白いサポートケーンを使うことで、周囲の人に身体機能の低下だけではなく、視覚障害があることも知らせることができます。サポートケーンの長さの決定には、理学療法士からの助言を受けることをお勧めします。 *サポートケーン 商品例:L字サポートケーン長さ調節式 ※非課税品 ●石突の種類など  白杖の先端についている石突にもいくつかの種類があります。白杖の使い方によって石突の種類を決めると、とても歩きやすくなります。初めて白杖を購入するときや、今まで使っている白杖が使いにくい場合は、白杖の長さや石突の種類を再検討するために、視覚障害者情報提供施設(点字図書館)などに在籍する歩行訓練士に相談されることを勧めます。 参考文献: 厚生労働省告示第528号「補装具の種目、購入等に要する費用の額の算定等に関する基準」 社会福祉法人日本点字図書館「わくわく用具ショップ 視覚障害者用具カタログ 2022年版」 (2)義眼 ●用具の解説  欠失した眼球の一部又は全部の外観を整え、眼窩等の形態を保持するために装着する人工の眼をいう。 [レディメイド]  虹彩や強膜の色、サイズ等が統一された既製のもの  上限価格:17,900円 [オーダーメイド]  採型等により、健常眼に合わせて、形状、色等を細密に合わせて製作されるもの  上限価格:86,900円  耐用年数:2年 【留意点】  義眼は、眼球摘出後や眼球内容除去後の無眼球の場合だけでなく、眼球が残っている場合であっても眼球癆、眼球萎縮、先天性小眼球症、角膜白斑など様々な場合に必要となる。  医師の処方を確認の上支給の決定をする。  現在、レディメイドはほとんど作られず、オーダーメイドが主流。 参考文献: 厚生労働省告示第528号「補装具の種目、購入等に要する費用の額の算定等に関する基準」 テクノエイド協会「補装具費支給事務ガイドブック」 (3)眼鏡    [矯正用] ●用具の解説  屈折異常を矯正する目的で、眼球に接触せずに、レンズ等を眼の前方に掛ける構造を有するもの  *6D未満:上限価格16,900円  *6D以上10D未満:上限価格20,200円  *10D以上20D未満:上限価格24,000円  *20D以上:上限価格24,000円  耐用年数:4年 【備考】 ・上限価格はレンズ2枚1組のものとし、枠を含むものであること ・乱視を含む場合は、片眼または両眼にかかわらず、4,350円増しとすること ・遮光用としての機能が必要な場合は、31,200円とすること   [遮光用] ●対象者  以下の要件を満たす者  1)羞明を来たしていること  2)羞明の軽減に遮光眼鏡の装用より優先される治療法がないこと  3)補装具費支給事務取扱指針に定める眼科医による選定、処方であること ※難病患者等に限り身体障害者手帳を要件としないものであり、それ以外は視覚障害により身体障害者手帳を取得していることが要件となる。 ●用具の解説  羞明を軽減する目的で、可視光のうちの一部の透過を抑制するものであって、分光透過率曲線が公表されているもの [前掛式]上限価格22,400円 [掛めがね式]上限価格31,200円 耐用年数:4年 [コンタクトレンズ] ●対象者 (多段階)  角膜形状異常や強度屈折異常等のため一般的なコンタクトレンズ装用が困難で真に必要な者 (虹彩付き)  角膜白斑あるいは羞明等があり、遮光用の眼鏡装用が困難で真に必要な者 ●用具の解説  屈折異常を矯正し、又は羞明を軽減する目的で、角膜の表面に装着して使用するもの  上限価格13,000円 耐用年数:2年 【備考】 ・上限価格はレンズ1枚のものであること ・多段階レンズについては、7,150円、虹彩付レンズについては、5,150円増しとすること [弱視用(高倍率)] ●対象者  職業上又は教育上真に必要な者 ●用具の解説  対象物の眼への入射角を拡大(又は縮小)して見る器械で、通常、焦点非結像系の光学系を持つもの。眼鏡フレームに固定された「掛めがね式」と手に持って使用する「焦点調整式」の2種類がある。 A 掛めがね式:上限価格38,200円 B 焦点調整式(単眼鏡):上限価格18,600円 耐用年数:4年 【備考】 ・高倍率(3倍以上)の主鏡を必要とする場合は、焦点調整式の上限価格の範囲内で必要な額を加算すること   参考文献: 厚生労働省告示第528号「補装具の種目、購入等に要する費用の額の算定等に関する基準」 2.視覚障がい者用の日常生活用具  【概 要】  日常生活用具については、補装具費と同様にお住いの市町村障がい福祉担当窓口に給付申請の手続きが必要となります。ただし、補装具費支給制度の場合、対象種目や基準額が全国一律なのに対し、日常生活用具給付制度については、対象になる商品、基準額等が各市町村によって異なります。  以下に鳥取市において指定されている日常生活用具(「鳥取市障がい者(児)日常生活用具給付事業実施要綱別表」(R5.4.1時点)より抜粋)の中で、視覚障がい者が比較的よく利用される種目を例示します。  詳しくは、お住いの障がい福祉担当窓口に問い合わせされるか、最寄りの鳥取県視覚障がい者支援センター及び鳥取県ロービジョン相談窓口まで御相談ください。   種目 性能 基準額(円) 対象者 耐用 年数 電磁調理器 視覚障がい者が容易に使用し得るもの。 41,000 視覚障がいの程度が1級又は2級のもので、視覚障がい者のみの世帯及びこれに準ずる世帯 6年 歩行時間延長信号機用小型送信機 視覚障がい者が容易に使用し得るもの。 *商品例:シグナルエイド(エクシオテック)他  12,000 原則として6歳以上の者で、視覚障がいの程度が1級又は2級のもの 10年 盲人用体温計(音声式) 視覚障がい者が容易に使用し得るもの 9,000 原則として6歳以上の者で、視覚障がいの程度が1級又は2級のもの(視覚障がい者のみの世帯及びこれに準ずる世帯に限る。) 5年 盲人用体重計 視覚障がい者が容易に使用し得るもの 18,000 6歳以上の者で、視覚障がいの程度が1級又は2級のもの(視覚障がい者のみの世帯及びこれに準ずる世帯に限る。) 5年 情報・通信支援用具 障がい者が情報機器を使用する際に必要な周辺機器、アプリケーションソフト *商品例:PC-Talker Neo Plus(高知システム開発)他 100,000 視覚障がいの程度が1級若しくは2級の者又は上肢機能障がいの程度が1級若しくは2級の者 5年 点字ディスプレイ 文字等のコンピューターの画面情報を点字等により示すことができるもの *商品例:音声・点字携帯情報端末ブレイルセンスシックスミニ(エクストラ)他 383,500 18歳以上の視覚障がいの程度が2級以上の者であつて、必要と認められるもの 6年 点字器(標準型) A 32マス18行、両面書真鍮板製 10,712 視覚障がいを有する者 7年 B 32マス18行、両面書プラスチック製 6,798 点字器(携帯用) A 32マス4行、片面書真アルミニューム製 7,416 視覚障がいを有する者 5年 B 32マス12行、片面書プラスチック製 1,699 点字タイプライター 視覚障がい者が容易に操作できるもの 63,100 原則として6歳以上の者で、視覚障がいの程度が1級又は2級のもの(就労若しくは就学している者又は就労が見込まれる者に限る。) 5年 視覚障がい者用ポータブルレコーダー(録音・再生) 音声等により操作ボタンが知覚又は認識できる機能並びにDAISY方式による録音及び当該方式により記録された図書の再生ができる機能を有し、視覚障がい者が容易に使用し得るもの *商品例:プレクストークPTR3(シナノケンシ)他 89,800 原則として6歳以上の者で、視覚障がいの程度が4級以上のもの。 6年 視覚障がい者用ポータブルレコーダー(再生専用) 音声等により操作ボタンが知覚又は認識できる機能及びDAISY方式により記録された図書の再生ができる機能を有し、視覚障がい者が容易に使用し得るもの(DAISY方式による録音ができる機能を有するものを除く。) *商品例:プレクストークPTN3(シナノケンシ)他 48,000 原則として6歳以上の者で、視覚障がいの程度が4級以上のもの。(既に盲人用テープレコーダーの給付を受け、給付日から2年に満たない者は、原則として給付対象外とする。) 6年 視覚障がい者用活字文書読上げ装置 文字情報と同一紙面上に記載された当該文字情報を暗号化した情報を読み取り、音声信号に変換して出力する機能を有するもので、視覚障がい者が容易に使用し得るもの *商品例:携帯型OCRマルチプレーヤー センスプレーヤー(エクストラ)他 99,800 原則として6歳以上の者で、視覚障がいの程度が1級又は2級のもの 6年 視覚障がい者用拡大読書器 画像入力装置に印刷物等を入力することにより以下のいずれかの処理ができるもの 1 簡単に拡大画像(文字等)をモニターに映し出せるもの 2 文字を音声で読み上げるもの 3 1 2両方の機能をもつもの *商品例:メゾ・フォーカス(据置型)、クローバー10(携帯型)(いずれもシステムギアビジョン)他 198,000 原則として6歳以上の視覚障がいを有する者で、本装置により文字等を読むことが可能になるもの 8年 暗所視支援眼鏡 視覚障がい者が容易に使用し得るもの *商品例:HOYA MW10 HiKARI(ViXiON)他 395,000 原則として6歳以上の視覚障がいを有する者で、医師の判断による書面にて必要性があると認められるもの 8年 盲人用時計 視覚障がい者が容易に使用し得るもの 13,300 15歳以上の者で、視覚障がいの程度が1級又は2級のもの(音声式時計は、手指の触覚に障がいがある等のため触読式の使用が困難な者を原則とする。) 5年 点字図書 点字により作成された図書 必要と認めた額 主に、情報の入手を点字によっている視覚障がい者 − 音声タグレコーダー ICタグに登録された当該音声情報を読み取り、内容を音声として知らせる機能を有するもので、視覚障がい者が容易に使用し得るもの 59,800 原則として6歳以上の者で、視覚障がいの程度が1級又は2級のもの 6年 視覚障がい者用地デジ対応ラジオ テレビ音声及びAM/FM放送を受信する機能を有し、視覚障がい者が容易に使用できるもの 29,000 視覚障がいの程度が1級又は2級のもの 6年 音声ガイド付き携帯電話 障がい者が容易に使用し得るもの *商品例:iPhone各種、らくらくフォン(ドコモ)他 59,000 視覚障がい2級以上で、16歳以上の児・者 5年 音声色彩別装置 色彩を認識し、音により色を伝えるもので、障がい者が容易に使用し得るもの 47,000 視覚障がい2級以上で、学齢期以上の児・者 6年 音声キッチンスケール 音声による読上げ機能を有するもので視覚障がい者が容易に使用し得るもの 25,000 視覚障がい者の程度が1級又は2級のもので、視覚障がい者のみの世帯及びこれに準ずる世帯 5年 音声血圧計 音声による読上げ機能を有するもので視覚障がい者が容易に使用し得るもの 10,000 視覚障がいの程度が1級又は2級のもので、視覚障がい者のみの世帯及びこれに準ずる世帯 5年 【備考】  鳥取県ライトハウスのWEBサイト(URL:https://www.tottori-lighthouse.or.jp/)[視覚補助具・支援機器]ページにおいて、代表的な補装具や日常生活用具を商品の写真入りで紹介しています。また、各圏域毎にまとめた市町村別の「日常生活用具給付制度比較表」(PDF)をダウンロードできるようにしています。